製造業のSNS活用:”地味”な業界が月10万再生を出した発信の方法【金属加工の実例あり】

「うちのような町工場がSNSで発信しても、誰が見るのか」
「求人サイトに出しても、若い人からの反応がない」
このような声を中小企業の経営者様からよく伺います。
原因は、会社の実態が求職者から見えないことです。
求職者から見えないままでは、応募の選択肢から外され、技術を引き継ぐ若手がいなくなってしまいます。
そこで適切な施策が、工場や働く社員の姿を動画で見せるSNS運用です。
求職者が応募前に会社を知ることができ、先入観を払拭することができます。
本記事では、動画制作からSNS運用まで一括支援するMOGROWが次のことを解説します。
- 製造業の採用が難しくなっている理由
- なぜ製造業に動画とSNSが効くのか
- 製造業ならではの発信ネタ7選
- 金属加工の会社が発信を始めて起きた変化
製造業の採用が難しくなっている理由
この章では、製造業の採用が難しくなっている理由を3つ整理します。
減り続ける就業者
製造業の就業者は減り続け、若手の入職は増えていません。
2026年版ものづくり白書によると、次のような報告が行われています。
- 製造業の就業者数は、2024年の1,046万人から2025年には1,033万人に減少
- 中小企業の従業員の過不足を示す指数は、製造業で2025年にマイナス17.9(不足と答えた企業が過剰と答えた企業を上回る状態)
- 34歳以下の若年就業者は2002年以降に減少し、近年は横ばいのまま回復していない
※出典:2026年版ものづくり白書 概要(経済産業省・厚生労働省・文部科学省、2026年5月)
つまり、若手の就業者数は増えず、全体としては減っている状態です。
「地味・きつい」の先入観が強い
製造業は「地味・きつい」という先入観で選択肢から外されがちです。
求職者の多くは工場に入ったことがなく、「単純作業の繰り返し」「体力的につらい」という印象だけを持っていることが多いです。
実際の現場には、新しい設備や技術を取り入れてものづくりを続ける姿勢と、困ったときに自然と声をかけ合う温かい人間関係があります。
こうした現場の実際が伝わる前に、求職者は別の業界を選んでしまいます。
求人サイトでは見えない仕事の中身と人
求人サイトに記載された条件では、仕事の中身と会社の雰囲気は伝わりません。
技術の面白さや現場の雰囲気は、文章だけでは伝わりにくいためです。
その結果、求職者は給与・休日・勤務地といった条件で会社を比べることになります。
求職者に選んでもらうには、条件のほかに見せる要素が必要です。
なぜ製造業にSNS運用が効果的なのか
この章では、製造業にSNS運用が効く理由と、応募につながる考え方を整理します。
工場は映像にすると映える
工場での作業は、動画にすると映えます。
求職者にとって、普段見ることのない工場の風景は新鮮に映るためです。
機械が動く様子や手元の作業は、言葉で説明しなくても、映像にすれば見た人に届きます。
社内では当たり前の風景でも、求職者にとっては興味を引く動画になるのです。
映像にすると、先入観を解ける
工場や社員の様子を映像にすることで、求職者の先入観を解くことができます。
実際の映像を見ることで、頭の中のイメージが払拭されるためです。
働く様子や社員どうしの会話、若手社員が働く姿を見せると、求職者は自分を重ねて想像できます。
現場を知った状態で応募するため、入社後のミスマッチが起きにくくなるのも利点です。
求職者は入社前にSNSで会社を確認する
求職者は入社前にSNSで会社を確認しています。
企業のSNSの情報で志望度が変化した人は、就活生で80%、転職経験のある社会人で81%でした。
※出典:Thinkings株式会社「就職活動・転職活動におけるSNS利用実態調査」(2025年7月)
求人サイトや面接の前に、YouTube・Instagram・TikTokで会社名を検索し、現場の様子を見ているのです。
応募の前にSNSで会社を知ることで、求職者の不安は軽減します。
時間をかけて信頼される会社になる
SNSの効果は、時間をかけて信頼を積み上げた先に、応募としてあらわれます。
1本の動画で応募が来る仕組みではないためです。
求職者は、現場と社員の様子を何本かの動画で知るうちに、働く自分を想像できるようになります。
応募前の不安が減った状態で応募してもらえることが、続けた先に得られるものです。
副次的に、取引先が動画で会社を知った状態で商談が始まることもあります。
数ヶ月で止めずに続けることが、信頼される会社になる条件です。
魅力をどのように伝えるのかは、MOGROWがお手伝いできる部分です。
映像で信頼を積み上げる考え方については、こちらの記事をご覧ください。
【経営者必読】中小企業のブランディング動画|”らしさ”で信頼を積み上げる映像戦略
製造業ならではの発信ネタ7選
製造業のSNSでは、普段の作業風景や社員の姿が発信ネタになります。
特別な企画を用意する必要はありません。
工場で日常的に行っている作業や社員の声を撮影するだけでも、会社の魅力を伝えることができます。
具体的には、次のとおりです。
| 発信ネタ | 投稿内容の例 |
| ①職人の加工技術 | 熟練職人がミリ単位で部品を仕上げる様子 |
| ②機械が動く様子 | 金属を切削する瞬間や、加工機が自動で動く様子 |
| ③社員の一日密着 | 若手社員の出勤から作業、休憩、退勤まで |
| ④若手社員のインタビュー | 入社理由や仕事で苦労したこと、成長を感じた瞬間 |
| ⑤社員どうしの座談会 | 職場の雰囲気や仕事で助け合ったエピソード |
| ⑥社長のインタビュー | 創業のきっかけや、社員に大切にしてほしいこと |
| ⑦製品ができるまで | 材料の搬入から加工、検査、出荷までの工程 |
まずは、社員の手元や機械が動く様子など、スマホで撮影しやすい場面から始めるのがおすすめです。
慣れてきたら、社員の一日密着やインタビューなど、働く人の姿が伝わる動画にも取り組んでみましょう。
事例:金属加工の会社が発信を始めて起きた変化
この章では、MOGROWが支援する株式会社TANIGAWA様(岡山・金属加工)の実例を紹介します。
TANIGAWA様は、採用を目的にInstagramとTikTokで発信を始めました。
発信を続けた結果は次のとおりです。
- フォロワーが増えた
- 月間の再生数が10万回に達した
- 1本で5万回再生された動画がある
変化は、応募を迷っている段階で起きました。
紹介で入社を検討していた女性が、「自分には合わないのでは」と迷っていました。
動画を見たあと、その気持ちは「これなら私に合うかも」に変わりました。
応募を決める前の不安が、動画で1つ消えた例です。
発信の影響は、求職者だけでなく出演した社員にも現れました。
出演した社員からは「知り合いから声をかけられて、びっくりしたけど嬉しかった」という反応がありました。
TANIGAWA様は、TikTokのほかにYouTubeとInstagramにも動画を載せています。
次の2本は、いずれも発信ネタ7選の③「社員の一日密着」に当たる動画です。
10年目の社員の1日に密着したロング動画を見ると、組立作業から退社までの仕事の全体像が分かります。
総務社員の1日を追ったショート動画を見ると、裏方と思われがちな社員の働き方も伝わります。
製造業のSNS発信の始め方と費用感

この章では、内製と制作会社の違い、続けられる体制、費用の目安を整理します。
内製と制作会社に任せる場合の違い
内製と制作会社に任せる進め方は、作れる動画と社内の手間が異なります。
内製の場合、高額な機材を用意して管理し、使いこなす社員も必要になるため、スマホでの撮影が中心になることが多いです。
| 進め方 | 作れる動画 | 必要な社内の手間 | 向いている会社 |
| 内製 | スマホで撮るショート動画が中心 | 撮影・編集・投稿・分析をすべて社員が行う | 発信に時間を割ける社員がいる会社 |
| 制作会社に任せる | ショート動画もロング動画も、機材を使った撮影で作れる | 出演と、月1〜2回の打ち合わせ | 本業を止めずに続けたい会社 |
制作会社に任せる場合は、企画・撮影・編集・投稿に加え、投稿後の分析まで任せられます。
伸びなかったときに何を直すかを判断してもらえる点も、制作会社に任せる価値です。
続けられる体制:外注かハイブリッドか
続けられる体制としておすすめなのは、外注するか、制作会社と内製を組み合わせるハイブリッドです。
多くの中小企業では、自社だけで運用を続けるのは簡単ではありません。
社内だけで運用しようとすると、本業が忙しい時期に更新が止まってしまうためです。
外注すれば、自社の手間は出演と月1〜2回の打ち合わせだけなので、続ける体制を作りやすくなります。
外注で運用しつつ、徐々に内製化していくことも可能です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
採用動画の内製化ステップ|外注から自走までのロードマップ
費用の目安
費用は、動画1本ずつ頼むか、月額で運用まで任せるかで変わります。
動画1本ずつ頼む場合、編集だけなら1分以内の動画で3万〜8万円、3分の動画で5万〜15万円が目安です。
採用動画や会社紹介動画を撮影から1本作る場合は、20万〜80万円が目安になります。
尺別・依頼先別の相場についてはこちらの記事をご覧ください。
動画編集の相場はいくら?尺・依頼先別における費用と外注で失敗しないコツ
月額で運用まで任せる方法もあります。
MOGROWの場合、月額10万〜で、企画から撮影・編集・投稿、投稿後の分析までを提供する形です。
SNS運用に加えて、応募導線の仕組みづくりと採用ページの構築を組み合わせ、採用課題の解決まで伴走します。
詳細はこちらのページをご覧ください。
MOGROWのファン採用
製造業のSNS活用に関するよくある質問
- Q
BtoBの製造業でも、SNSをやる意味はありますか?
- A
あります。主な目的は採用で、時間をかけて信頼を積むことで応募につながるためです。副次的に、取引先に会社を知ってもらう効果もあります。
- Q
どのSNSから始めればよいですか?
- A
まずは1つで十分です。ショート動画中心ならTikTokかInstagram、ロング動画を使う場合にはYouTubeから始めましょう。
- Q
どのくらいの頻度で投稿が必要ですか?
- A
目安としては週1〜2本です。短期間に多くの動画を投稿するより、定期的に長期間続けるほうがプラットフォームに評価されやすくなります。
- Q
工場の中は、どこまで映すべきですか?
- A
見せる範囲は、撮影前に決めておくと安心です。図面や顧客情報、取引先名が映り込まないようにしておけば、トラブルなく運用できます。
- Q
社員が顔出しを嫌がる場合はどうすればよいですか?
- A
顔出しではなく手元や後ろ姿から始める形からでも問題ありません。1〜2名からでも始めることが大切です。周囲から反響があり、社内に「発信しよう」という空気が生まれたケースもありました。
滋賀・関西の製造業でSNS活用を始めるなら
この記事では次のことを紹介しました。
- 就業者が減る中で、会社の実態を知ってもらう発信が必要
- 工場の作業は、映像にすると映える製造業ならではの材料
- 発信ネタは「職人の加工技術」から「製品ができるまで」まで7つ
- 続けられる体制づくりは、外注かハイブリッドがおすすめ
工場と社員の姿をSNSで見せ続ければ、求職者は入社前に会社の実態を知ることができ、入社後のミスマッチを減らせます。
「やったほうがよいのは分かったが、自社だけで運用する自信がない」
と感じられたかもしれません。
企画から投稿までを外注すれば、自社に残るのは出演と方針の決断だけです。
MOGROWは、滋賀・東近江を拠点に、製造業の発信を企画から撮影・編集・投稿まで一貫してお手伝いしています。
約90分で会社の強みを言語化する無料のSNS発信診断を実施しています。
お渡しする診断シートで、最初の一歩を踏み出すことが可能です。
\無料でオンライン・対面面談いただけます/